Team:Kyoto/projectRNA

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(Difference between revisions)
(introduction)
(RNA Oscillator)
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<div id="kyoto-main">
<div id="kyoto-main">
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<div class="texts">
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= RNA Oscillator=
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=RNA Oscillator=
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== Introduction ==
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==Introduction==
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人の手で様々な遺伝子を組み合わせて生体の複雑な遺伝子回路を構築し、理解するというコンセプトの下で、iGEMはこれまで発展し続け、様々な遺伝 子パーツが生み出され、様々な遺伝子回路が組めるようになった。事実、Parts Registryにそのコーディングシーケンスとなるパーツがある多様なタンパク質――色々な刺激に応答して転写を制御するものや、種々の物質を生合成する酵素、生産物を外部に分泌する輸送タンパク質など――と、そのタンパク質と特異的に相互作用する塩基配列を組み合わせて、大腸菌をはじめとする Chassisに導入することで多様性に富んだ組み換え生物が作られてきた。
 +
しかし、遺伝子回路を設計するにあたって、タンパク質を用いて実現することが難しいような状況が現れることがある。タンパク質を設計する のは現在まだとても困難であり、特定の分子と特異的に相互作用させようとしたり、狙った部分の転写を調節しようとしたりすることにはまだ多くの技術的な壁 がある。また、タンパク質は転写、翻訳、フォールディング、そして修飾という複数のステップを経て合成され、また分解にもある程度の時間がかかる。そのた め、発現するタンパク質の種類を変えるときには、転写調節から発現されているタンパク質の量が完全に入れ替わるまでのタイムラグをある一定の時間(その長さはタンパク質の種類に依存するだろう)より短くすることは難しいと考えられる。 <br>
 +
そこで今回我々は遺伝子回路の構成要素のタンパク質に代わるもう一つの候補として、転写制御因子や、蛍光によるレポーターとなるRNAを用いることを提案する。RNAを用いることのメリットは以下の二つである。 <br>
 +
RNAは二次構造の予測や、RNA同士やDNAに対する特異的な結合を可能にするような設計を行うこともタンパク質に比較すると容易である。よって、遺伝子回路を製作するにあたって、回路を構成するRNA同士が塩基配列特異的な相互作用をするように設計すれば、数に限りがある既存のアクチ ベーターやリプレッサータンパク質を用いては不可能だったような、一細胞内で複数の独立した回路を共存させるということが可能になる。加えて、回路に直接 関係しない任意の遺伝子の発現量をそれ同調させることも可能となる。<br>
 +
さらにRNAは転写後、翻訳の時間を経ずにフォールディングが始まるため、応答までの時間が短縮される。また、生体内での分解もタンパク 質と比較して早いので、転写調節から応答までの時間を比較的速くすることも可能になると考えられる。そのため、遺伝子回路を構成する分子を決定するとき、 タンパク質とRNAを適宜使い分けることで、全体としてのかかる時間幅を設計することもできるようになるかもしれない。 <br>
 +
合成生物学で重要となるパーツは、遺伝子の転写をはじめるアクチベーター、遺伝子の転写をとめるリプレッサー、目的の遺伝子が発現していることをしらせるレポーターの3つであろう。その3つの役割を果すRNAとして、我々はTetRアプタマー、Attenuator regionとAntisense RNA、Spinachを選び、それらが転写制御と蛍光によるレポーターの役割を果たすことを確認した。また、構造予測がより簡単に出来る特徴を利用し、これらの機能性RNAを活性部位の立体構造に影響しないように互いに繋げあわせたものを設計し、活性に影響が出ないことを実験により確認した。<br>
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【メモ:figが必要】
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人の手で様々な遺伝子を組み合わせて生体の複雑な遺伝子回路を構築し、理解するというコンセプトの下で、iGEMはこれまで発展し続け、様々な遺伝 子パーツが生み出され、様々な遺伝子回路が組めるようになった。事実、Parts Registryにそのコーディングシーケンスとなるパーツがある多様なタンパク質――色々な刺激に応答して転写を制御するものや、種々の物質を生合成す る酵素、生産物を外部に分泌する輸送タンパク質など――と、そのタンパク質と特異的に相互作用する塩基配列を組み合わせて、大腸菌をはじめとする Chassisに導入することで多様性に富んだ組み換え生物が作られてきた。
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==Activation==
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しかし、遺伝子回路を設計するにあたって、タンパク質を用いて実現することが難しいような状況が現れることがある。タンパク質を設計する のは現在まだとても困難であり、特定の分子と特異的に相互作用させようとしたり、狙った部分の転写を調節しようとしたりすることにはまだ多くの技術的な壁 がある。また、タンパク質は転写、翻訳、フォールディング、そして修飾という複数のステップを経て合成され、また分解にもある程度の時間がかかる。そのた め、発現するタンパク質の種類を変えるときには、転写調節から発現されているタンパク質の量が完全に入れ替わるまでのタイムラグをある一定の時間(その長 さはタンパク質の種類に依存するだろう)より短くすることは難しいと考えられる。
+
転写のアクチベーションを行うような機能性RNAの例として、我々はtetR aptamerを挙げる。これはtet repressorに特異的に結合するアプタマーであるが、DNAの特定領域に結合して転写を抑制しているtet repressorに結合してDNAから解離させる作用も持つ。つまり、常に一定量のtet repressorが発現し、存在しているような細胞内では、tetR aptamerが発現している間のみtet promotor以下の転写の抑制が解除、つまり活性化され、tetR aptamerが発現していず存在していない場合は、tetRの機能によって転写が抑制されるようになる。<br>
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そこで今回我々は遺伝子回路の構成要素のタンパク質に代わるもう一つの候補として、転写制御因子や、蛍光によるレポーターとなるRNAを用いることを提案する。RNAを用いることのメリットは以下の二つである。
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【メモ:Assay、Result、Discussion】
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RNAは二次構造の予測や、RNA同士やDNAに対する特異的な結合を可能にするような設計を行うこともタンパク質に比較すると容易であ る。よって、遺伝子回路を製作するにあたって、回路を構成するRNA同士が塩基配列特異的な相互作用をするように設計すれば、数に限りがある既存のアクチ ベーターやリプレッサータンパク質を用いては不可能だったような、一細胞内で複数の独立した回路を共存させるということが可能になる。加えて、回路に直接 関係しない任意の遺伝子の発現量をそれ同調させることも可能となる。
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さらにRNAは転写後、翻訳の時間を経ずにフォールディングが始まるため、応答までの時間が短縮される。また、生体内での分解もタンパク 質と比較して早いので、転写調節から応答までの時間を比較的速くすることも可能になると考えられる。そのため、遺伝子回路を構成する分子を決定するとき、 タンパク質とRNAを適宜使い分けることで、全体としてのかかる時間幅を設計することもできるようになるかもしれない。
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合成生物学で重要となるパーツは、遺伝子の転写をはじめるアクチベーター、遺伝子の転写をとめるリプレッサー、目的の遺伝子が発現していることをしらせるレポーターの3つであろう。その3つの役割を果すRNAとして、我々はTetRアプタマー、Attenuator regionとAntisense RNA、Spinachを選び、それらが転写制御と蛍光によるレポーターの役割を果たすことを確認した。また、構造予測がより簡単に出来る特徴を利用し、これらの機能性RNAを活性部位の立体構造に影響しないように互いに繋げあわせたものを設計し、活性に影響が出ないことを実験により確認した。
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【MEMO】check/fig
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==Repression==
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転写の抑制を行うようなRNAの例として、我々は、ゲノムDNA鎖に相補的に結合するncRNAによる転写制御を挙げる。これは、生体内でのRNAによるゲノム転写機構のひとつ、Gram-negative bacteria Staphylococcus aureusのpT181と呼ばれるplasmidなどのコピー数のregulationの機構である。RepressorとなるRNA (Antisense RNA)がある状態では、プロモーター下流のAttenuator locusがRho-independent terminator を形成することによりgenome coding部位の転写が抑制されるが、if the antisense RNA fails to bind, nascent RNA refolds into an alternative structure which prevents termination and promotes read-through (Novick, 1989) という仕組みを用いている。この機構は、他のリボスイッチと違いRNAのみで他の低分子化合物を用いていないため、合成生物学の新たな手法として、塩基置換などにより様々なタイプのものが作られている (Takahashi et al, 2013)。<br>
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われわれはこれをRepressionの回路とした。<br>
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【メモ:Assay、Result、Discussion】
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== Oscillator Design ==
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==Reporter==
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<html><center><iframe src="http://prezi.com/embed/eaubz-cct4kd/?bgcolor=ffffff&amp;lock_to_path=0&amp;autoplay=0&amp;autohide_ctrls=0&amp;features=undefined&amp;disabled_features=undefined" width="550" height="400" frameBorder="0"></iframe></center></html>
+
我々は、RNAでできたレポーターとなりうる分子として、Spinachを挙げる。これはJeremy S. Paige, Karen Y. Wu, Samie R. Jaffrey, によって設計されたアプタマーの一種で、GFPを模倣している。SpinachはGFPの蛍光部位によく似た合成物であるDMHBIに特異的に結合するアプタマーから設計された。GFPのfluorophoreはdenatured GFPでは蛍光を示すことがなく、分子の奥に折りたたまれて初めて蛍光を発するようになる。DMHBIもこれと似た性質を持っており、単体ではほぼ蛍光を示すことはなく、GFPの構造の持つ機能を真似たSpinachの高次構造の奥に取り込まれて初めて蛍光するようになる。そのため、サンプルにDMHBIを加えた後に蛍光を確認すると、サンプル内にSpinachが存在するかどうかがわかる。もし存在すればSpinachはDMHBIと結合して蛍光を発するだろうし、存在しなければ蛍光は発しえない。Spinachを用いることで、RNAを直接イメージングできる他、安定なタンパク質では確認できない、大きく変化するRNAの発現量を正確に反映することが出来る。<br>
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【メモ:Assay、Result、Discussion】
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== Activator ==
+
==Fusion==
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=== Description ===
+
実際にこれらを使って実験するとき、各Moduleを同時に使わなければいけないことは十分にありうる。転写抑制の様子をレポートする、因子Aで促進されBで抑制されるような系を作るなど。しかし、これをする上で問題となってくるのが、連結したとき相互作用や立体構造の問題によりそれぞれの機能が確認されないことである。タンパク質であれば、その問題を予測するのは難しい。しかし、RNAであれば、配列情報からかんたんに構造を予測し起こりうる問題を回避できる。われわれは、機能を確認したtetR, Antisense-Attenuator RNA, Spinachをそれぞれつなぎあわせ、二次構造を予測し、実際に働いていることを確認した。<br>
-
 転写制御を行うような機能性RNAの例として、我々はtetR aptamerを挙げる。tetRはtetracyclineオペロンを構成するタンパク質であり、tetracycline非存在下でtetオペレータに結合し転写を抑制している。tetRはtetracyclineと結合することにより転写抑制を解除する。つまり、tetオペレータ下流の遺伝子は、tetracyclineの存在下でActivateされるということである。大腸菌内に存在する様々なsRNA (small noncoding RNA) の中には、<22-nucleotides-long fragmentsでtetracyclineと同等の働きを持つものが見つかっている。 (Hunsicker, 2009) 我々はこれを用いて、Activationの回路を構成した。常に一定量のtet repressorが発現し、存在しているような細胞内では、tetR aptamerが発現している間のみtet promotor以下の転写の抑制が解除、つまり活性化され、tetR aptamerが発現していず存在していない場合は、tetRの機能によって転写が抑制されるようになる。
+
【メモ:Assay、Result、構造予測、Discussion】
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==Conclusion==
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我々は以上の実験で、Activator, Repressor、Reporterの機能を持つ各機構の確認とそれぞれを繋ぎあわせたものの構造予測、および機能確認をした。これからの合成 生物学の発展のため、より多様性に富んだより複雑な遺伝子回路を設計するために、この技術がより広く用いやすくなることを望む。<br>
 +
より複雑な遺伝子回路の一例として、これらのModuleを用いてRNAを転写制御因子やレポーターとして利用して遺伝子回路を構築できることが示唆される。ここで、その例として、Spinach蛍光の発現量を振動させるオシレーターを上げたい。オシレーターは生物にとって重要な回路であり、また転写の抑制、促進の双方を満たすRNAが含まれるため、以降の応用への例として適切であると考えられる。<br>
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私達は、次のようなオシレーションの回路を提案する。<br>
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<html><center><iframe src="http://prezi.com/embed/eaubz-cct4kd/?bgcolor=ffffff&amp;lock_to_path=0&amp;autoplay=0&amp;autohide_ctrls=0&amp;features=undefined&amp;disabled_features=undefined" width="550" height="400" frameBorder="0"></iframe></center></html><br>
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この回路がオシレーションを形成する仕組みは、以下のようになっている。初期条件として、Constitutive Promoterにより合成されたTetRにより、Ptetはrepressされている。 オシレーションの開始はPtet下流のPlacがIPTGにより誘導されることである。これによってRNA-Actが合成開始され、その中のtetR aptamer配列がPtetをactivateする。 ActivateされたPtetはさらにRNA-Actを合成し、ここでポジティブ・フィードバックがかかることでRNA-Act, RNA-Repともにその量を増やす。すると、RNA-Repの配列内のSpinachにより緑色蛍光が確認される。 RNA-Repの量が十分に増えると、そのAttenuator antisenseの部位がRNA-ActのAttenuator locusに結合し、RNA-Actの転写量を減少させる。 するとTetR-AptamerによるActivationが小さくなることで、RNA-Act, RNA-Repの量が減少する。すると、Spinachによる蛍光は減衰する。 RNA-Repの量が十分に減少すると、Attenuator antisenseによる転写抑制が解かれ、再びRNA-Actの転写量が増えることとなる。これが繰り返されることで、オシレーションを作り上げている。この回路からは、RNAならではの分解・生成が速い性質によって、10分周期程度の短いSpinach蛍光のオシレーションを生むことが出来ると予測できる。<br>
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==Achievement==
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我々は、このプロジェクトで以下のことを達成した。<br>
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①<br>
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②<br>
 +
③<br>
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④<br>
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⑤<br>
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⑥<br>
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=== Assay ===
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==Parts List==
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・自分たちでつくったもの<br>
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tetR aptamerがtetRの機能を抑制し、tetプロモータ下流の転写を促進するかを確認するために、次のような実験を行った。
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iGEMの仕様のやつのせてね<br>
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実験群は、tetR aptamerを恒常的に発現する系である。対照標準として、以下を用意する。
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・他チームのを機能確認したもの<br>
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tetR aptamer<br>
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positive
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spinach<br>
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*constitutive promoter-GFP。レポーターであるGFPがそのままで光るという機能確認。
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*tetRを導入せず、Ptet-GFP単体のもの。tetRが存在しない場合にPtetがonになるということの確認。
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negative
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*tetR aptamerを他のRNAで置き換えたもの。これによってRNAであることが問題なのでなく、tetR aptamerのみが持つ構造と機能が問題であることを確かめる。
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*tetR aptamerが存在しない場合。tetRがそのままで転写抑制をすることの確認。
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experimental group:<br>
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1:Pcon-RBS-tetR-DT Ptet-RBS-GFP-DT Pcon-tetRaptamer-DT<br>
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positive control:<br>
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2:Ptet-RBS-GFP-DT<br>
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3:Pcon-RBS-GFP-DT<br>
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negative control:<br>
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4:Pcon-RBS-tetR-DT Ptet-RBS-GFP-DT Pcon-anti_attenuator<br>
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5:Pcon-RBS-tetR-DT Ptet-RBS-GFP-DT Pcon-attenuator<br>
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6:Pcon-RBS-tetR-DT Ptet-RBS-GFP-DT Pcon-spinach<br>
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7:Pcon-RBS-tetR-DT Ptet-RBS-GFP-DT<br>
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=== Result ===
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Result fig
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== Replessor ==
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=== Description ===
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生体内でのゲノムの転写制御は様々な仕方によってなされる。その中には、タンパク質による制御だけでなく、RNAによるsystemも見つかっている。これは様々な生物で見つかっており、RNAワールド仮説に則れば古いシステムの名残かもしれないとも言われている(Corbino KA et al, 2005; Winkler et al., 2002)。
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例えば、Gram-negative bacteria Staphylococcus aureusのpT181と呼ばれるplasmidなどのコピー数のregulationには、RNAが関わっている。これは、RepressorとなるRNA (Antisense RNA)がある状態では、プロモーター下流のAttenuator locusがRho-independent terminator を形成することによりgenome coding部位の転写が抑制されるが、if the antisense RNA fails to bind, nascent RNA refolds into an alternative structure which prevents termination and promotes read-through (Novick, 1989) という仕組みを用いている。この機構は、他のリボスイッチと違いRNAのみで他の低分子化合物を用いていないため、合成生物学の新たな手法として、塩基置換などにより様々なタイプのものが作られている (Takahashi et al, 2013)。
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われわれはこれをRepressionの回路とした。
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=== Assay ===
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=== Result ===
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== Reporter ==
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=== Description ===
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 我々は、RNAでできたレポーターとなりうる分子として、Spinachを挙げる。これはJeremy S. Paige, Karen Y. Wu, Samie R. Jaffrey,によって設計されたアプタマーの一種で、GFPを模倣している。SpinachはGFPの蛍光部位によく似た合成物であるDMHBIに特異的に結合するアプタマーから設計された。GFPのfluorophoreはdenatured GFPでは蛍光を示すことがなく、分子の奥に折りたたまれて初めて蛍光を発するようになる。DMHBIもこれと似た性質を持っており、単体ではほぼ蛍光を示すことはなく、GFPの構造の持つ機能を真似たSpinachの高次構造の奥に取り込まれて初めて蛍光するようになる。そのため、サンプルにDMHBIを加えた後に蛍光を確認すると、サンプル内にSpinachが存在するかどうかがわかる。もし存在すればSpinachはDMHBIと結合して蛍光を発するだろうし、存在しなければ蛍光は発しえない。Spinachを用いることで、RNAを直接イメージングできる他、安定なタンパク質では確認できない、大きな速度でオシレーションするRNAの発現量を正確に反映することが出来る。
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 spinachの説明、Assayが中国のチームのパーツの機能追試であるということを述べる?
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=== Assay ===
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Experimental:
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*Pcon-spinach-DT
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*Pcon-antisense-spinach-DT
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Negative control
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*none
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*Pcon-tetR aptamer-DT
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*Pcon-tetR antisense
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*Pcon-tetR attenuator
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固定して検鏡(ヘキストとDFHBIの両方で染色)
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=== Result ===
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== Fusion ==
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=== Description ===
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実際にこれらを使って実験するとき、各Moduleを同時に使わなければいけないことは十分にありうる。転写抑制の様子をレポートする、因子Aで促進されBで抑制されるような系を作るなど。しかし、これをする上で問題となってくるのが、連結したとき相互作用や立体構造の問題によりそれぞれの機能が確認されないことである。
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タンパク質であれば、その問題を予測するのは難しい。しかし、RNAであれば、配列情報からかんたんに構造を予測し起こりうる問題を回避できる。
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われわれは、機能を確認したtetR, Antisense-Attenuator RNA, Spinachをそれぞれつなぎあわせ、二次構造を予測し、実際に働いていることを確認した。
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=== Assay ===
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tetRタンパク質存在下でtetR aptamerとAttenuator antisense RNAを組み合わせたRNAがPtetプロモーター下流のGFPの転写量を増加させるか、並びにAttenuator antisense RNAとSpinarchを連結したRNAを発現させ、Attenuator Region下流のGFP遺伝子の発現量が減少していることとSpinarchがDFHBI存在下で蛍光するかどうかを確認した。
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1: Pcon-RBS-tetR-DT Ptet-RBS-GFP-DT Pcon-attenuator-tetRaptamer-DT<br>
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2: Pcon-attenuator-RBS-GFP-DT Pcon antisense<br>
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=== Structure Prediction ===
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Centroid fold, mfoldのfig
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[Result]
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各パーツは干渉することなく機能した。
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== Future view ==
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=== Description ===
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これらのRNAを用いた機構を組み合わせて、我々はひとつの回路を提案したい。
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<オシレーション回路の図>
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RNA ModuleによるActivation, repressionの機構を組み合わせ、Spinachで蛍光をみる、点滅する大腸菌が作れる。この回路からは、RNAならではの分解・生成が速い性質によって、10分周期程度の短いSpinach蛍光のオシレーションを生むことが予測される。
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=== Method ===
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この回路が実際に働くことを示すため、我々はコンピューターシュミレーションを行った。
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<こうこうこういう式で…こうこうこういうプログラム組んで…>
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=== Result ===
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<Modelingの結果の図とか出せるの…かな?>
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== References ==
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</div>
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</div>
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{{Kyoto/footer}}
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Revision as of 12:06, 25 September 2013

count down

Contents

RNA Oscillator

Introduction

人の手で様々な遺伝子を組み合わせて生体の複雑な遺伝子回路を構築し、理解するというコンセプトの下で、iGEMはこれまで発展し続け、様々な遺伝 子パーツが生み出され、様々な遺伝子回路が組めるようになった。事実、Parts Registryにそのコーディングシーケンスとなるパーツがある多様なタンパク質――色々な刺激に応答して転写を制御するものや、種々の物質を生合成する酵素、生産物を外部に分泌する輸送タンパク質など――と、そのタンパク質と特異的に相互作用する塩基配列を組み合わせて、大腸菌をはじめとする Chassisに導入することで多様性に富んだ組み換え生物が作られてきた。 しかし、遺伝子回路を設計するにあたって、タンパク質を用いて実現することが難しいような状況が現れることがある。タンパク質を設計する のは現在まだとても困難であり、特定の分子と特異的に相互作用させようとしたり、狙った部分の転写を調節しようとしたりすることにはまだ多くの技術的な壁 がある。また、タンパク質は転写、翻訳、フォールディング、そして修飾という複数のステップを経て合成され、また分解にもある程度の時間がかかる。そのた め、発現するタンパク質の種類を変えるときには、転写調節から発現されているタンパク質の量が完全に入れ替わるまでのタイムラグをある一定の時間(その長さはタンパク質の種類に依存するだろう)より短くすることは難しいと考えられる。
そこで今回我々は遺伝子回路の構成要素のタンパク質に代わるもう一つの候補として、転写制御因子や、蛍光によるレポーターとなるRNAを用いることを提案する。RNAを用いることのメリットは以下の二つである。
RNAは二次構造の予測や、RNA同士やDNAに対する特異的な結合を可能にするような設計を行うこともタンパク質に比較すると容易である。よって、遺伝子回路を製作するにあたって、回路を構成するRNA同士が塩基配列特異的な相互作用をするように設計すれば、数に限りがある既存のアクチ ベーターやリプレッサータンパク質を用いては不可能だったような、一細胞内で複数の独立した回路を共存させるということが可能になる。加えて、回路に直接 関係しない任意の遺伝子の発現量をそれ同調させることも可能となる。
さらにRNAは転写後、翻訳の時間を経ずにフォールディングが始まるため、応答までの時間が短縮される。また、生体内での分解もタンパク 質と比較して早いので、転写調節から応答までの時間を比較的速くすることも可能になると考えられる。そのため、遺伝子回路を構成する分子を決定するとき、 タンパク質とRNAを適宜使い分けることで、全体としてのかかる時間幅を設計することもできるようになるかもしれない。
合成生物学で重要となるパーツは、遺伝子の転写をはじめるアクチベーター、遺伝子の転写をとめるリプレッサー、目的の遺伝子が発現していることをしらせるレポーターの3つであろう。その3つの役割を果すRNAとして、我々はTetRアプタマー、Attenuator regionとAntisense RNA、Spinachを選び、それらが転写制御と蛍光によるレポーターの役割を果たすことを確認した。また、構造予測がより簡単に出来る特徴を利用し、これらの機能性RNAを活性部位の立体構造に影響しないように互いに繋げあわせたものを設計し、活性に影響が出ないことを実験により確認した。
【メモ:figが必要】

Activation

転写のアクチベーションを行うような機能性RNAの例として、我々はtetR aptamerを挙げる。これはtet repressorに特異的に結合するアプタマーであるが、DNAの特定領域に結合して転写を抑制しているtet repressorに結合してDNAから解離させる作用も持つ。つまり、常に一定量のtet repressorが発現し、存在しているような細胞内では、tetR aptamerが発現している間のみtet promotor以下の転写の抑制が解除、つまり活性化され、tetR aptamerが発現していず存在していない場合は、tetRの機能によって転写が抑制されるようになる。
【メモ:Assay、Result、Discussion】

Repression

転写の抑制を行うようなRNAの例として、我々は、ゲノムDNA鎖に相補的に結合するncRNAによる転写制御を挙げる。これは、生体内でのRNAによるゲノム転写機構のひとつ、Gram-negative bacteria Staphylococcus aureusのpT181と呼ばれるplasmidなどのコピー数のregulationの機構である。RepressorとなるRNA (Antisense RNA)がある状態では、プロモーター下流のAttenuator locusがRho-independent terminator を形成することによりgenome coding部位の転写が抑制されるが、if the antisense RNA fails to bind, nascent RNA refolds into an alternative structure which prevents termination and promotes read-through (Novick, 1989) という仕組みを用いている。この機構は、他のリボスイッチと違いRNAのみで他の低分子化合物を用いていないため、合成生物学の新たな手法として、塩基置換などにより様々なタイプのものが作られている (Takahashi et al, 2013)。
われわれはこれをRepressionの回路とした。
【メモ:Assay、Result、Discussion】

Reporter

我々は、RNAでできたレポーターとなりうる分子として、Spinachを挙げる。これはJeremy S. Paige, Karen Y. Wu, Samie R. Jaffrey, によって設計されたアプタマーの一種で、GFPを模倣している。SpinachはGFPの蛍光部位によく似た合成物であるDMHBIに特異的に結合するアプタマーから設計された。GFPのfluorophoreはdenatured GFPでは蛍光を示すことがなく、分子の奥に折りたたまれて初めて蛍光を発するようになる。DMHBIもこれと似た性質を持っており、単体ではほぼ蛍光を示すことはなく、GFPの構造の持つ機能を真似たSpinachの高次構造の奥に取り込まれて初めて蛍光するようになる。そのため、サンプルにDMHBIを加えた後に蛍光を確認すると、サンプル内にSpinachが存在するかどうかがわかる。もし存在すればSpinachはDMHBIと結合して蛍光を発するだろうし、存在しなければ蛍光は発しえない。Spinachを用いることで、RNAを直接イメージングできる他、安定なタンパク質では確認できない、大きく変化するRNAの発現量を正確に反映することが出来る。
【メモ:Assay、Result、Discussion】

Fusion

実際にこれらを使って実験するとき、各Moduleを同時に使わなければいけないことは十分にありうる。転写抑制の様子をレポートする、因子Aで促進されBで抑制されるような系を作るなど。しかし、これをする上で問題となってくるのが、連結したとき相互作用や立体構造の問題によりそれぞれの機能が確認されないことである。タンパク質であれば、その問題を予測するのは難しい。しかし、RNAであれば、配列情報からかんたんに構造を予測し起こりうる問題を回避できる。われわれは、機能を確認したtetR, Antisense-Attenuator RNA, Spinachをそれぞれつなぎあわせ、二次構造を予測し、実際に働いていることを確認した。
【メモ:Assay、Result、構造予測、Discussion】

Conclusion

我々は以上の実験で、Activator, Repressor、Reporterの機能を持つ各機構の確認とそれぞれを繋ぎあわせたものの構造予測、および機能確認をした。これからの合成 生物学の発展のため、より多様性に富んだより複雑な遺伝子回路を設計するために、この技術がより広く用いやすくなることを望む。
より複雑な遺伝子回路の一例として、これらのModuleを用いてRNAを転写制御因子やレポーターとして利用して遺伝子回路を構築できることが示唆される。ここで、その例として、Spinach蛍光の発現量を振動させるオシレーターを上げたい。オシレーターは生物にとって重要な回路であり、また転写の抑制、促進の双方を満たすRNAが含まれるため、以降の応用への例として適切であると考えられる。
私達は、次のようなオシレーションの回路を提案する。


この回路がオシレーションを形成する仕組みは、以下のようになっている。初期条件として、Constitutive Promoterにより合成されたTetRにより、Ptetはrepressされている。 オシレーションの開始はPtet下流のPlacがIPTGにより誘導されることである。これによってRNA-Actが合成開始され、その中のtetR aptamer配列がPtetをactivateする。 ActivateされたPtetはさらにRNA-Actを合成し、ここでポジティブ・フィードバックがかかることでRNA-Act, RNA-Repともにその量を増やす。すると、RNA-Repの配列内のSpinachにより緑色蛍光が確認される。 RNA-Repの量が十分に増えると、そのAttenuator antisenseの部位がRNA-ActのAttenuator locusに結合し、RNA-Actの転写量を減少させる。 するとTetR-AptamerによるActivationが小さくなることで、RNA-Act, RNA-Repの量が減少する。すると、Spinachによる蛍光は減衰する。 RNA-Repの量が十分に減少すると、Attenuator antisenseによる転写抑制が解かれ、再びRNA-Actの転写量が増えることとなる。これが繰り返されることで、オシレーションを作り上げている。この回路からは、RNAならではの分解・生成が速い性質によって、10分周期程度の短いSpinach蛍光のオシレーションを生むことが出来ると予測できる。

Achievement

我々は、このプロジェクトで以下のことを達成した。






Parts List

・自分たちでつくったもの
iGEMの仕様のやつのせてね
・他チームのを機能確認したもの
tetR aptamer

spinach